なんつーか、閉塞感で息苦しいような読後感でした。台風一過後の青空のような開放感ある読後感はイマイチありません。
まあ、超大型とはいえ潜水艦。そこから出て行く深海作業用カプセル。今にも崩れ落ちそうな沈船探索。周囲を巨大な怪魚!コレで閉塞感がなければウソってもんです。
さて、 オハナシはと。
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超大型の海中海洋観測船“アキレス”が処女航海の最中に乗っ取られた。乗っ取った連中(エイモス・リーグ、とルビを振っておきたい)の目的は海底二千メートルに沈んでいる旧海軍の巡洋艦に積まれた時価200兆円の“山下財宝”。台風で水上から接近できないところで水中のアキレスから深海作業用のカプセルで降下して、金塊を回収しようという企み。ところが降りてみたら!
キャラクターがイマイチ平板というか大石流のキライがあるなかで、ラスク博士という反乱側の海洋学者がやけに生き生きしているのですな。
それから反乱側の連中の組織みたいなものをもう少し描いてほしかった。なにしろ、親子二代にわたる回収作戦で、アメリカと日本をだまくらかしてアキレスとカブセルを開発させるところから陰謀が始まっているんだから書き込めば面白くなるんだろうけど(ますます、エイモス・リーグだ)
その代わり、メカニックの書き込みは面白い。
なんと言っても主役のアキレス。ロサンゼルス級原子力潜水艦をつないで超大型海洋観測潜水艦にするなんて、グッドアイデアです。大体、この種のアイデアは二隻どまりなんです(タイドラインブルーのだって)それを三隻合体というのがヴェリー・グッド・アイデア。作家の本領発揮です。
「山下財宝」を積んでいたとされている旧日本海軍の軽巡洋艦「石狩」は架空艦です。ありそうな名前なので架空戦記にはケッコウ登場しています。しかし架空であることを確認するのって難しいですね。(<実は自信が無くなって、艦船ヲタの友人に電話かけて尋ねた)